1. 食経験の評価
グルコサミンはグリコサミノグリカンとして、皮膚や軟骨、腸管、脳など多くの器官や組織に分布し、甲殻類やキノコの調理食品からもグルコサミンは長年喫食された経緯を有している。食品添加物としては増粘安定剤や製造用剤に分類されている。食品原料として各社が飲料、粉末、錠剤の形態で販売しており、一日あたりの摂取量はグルコサミン塩酸塩として1,500mgが多い。最終製品での評価は行なっていないため、食経験の評価として不十分とした。
2. 安全性の評価
グルコサミンに対する急性毒性、反復投与毒性等、動物試験によって安全性は確認されていた。2次情報の調査で5倍量以上の摂取事例が報告されていた。当該製品と同じグルコサミン塩酸塩の経口摂取事例を含むこと、グルコサミン硫酸塩も体内吸収後に遊離グルコサミンとして同一の化学性状を示す事を踏まえ、届出者は健常成人がグルコサミン塩酸塩を一日当たり1,500mg摂取した場合の安全性は十分に評価されていると考えた。
補足的に実施した1次情報の調査では2倍、3倍量の摂取事例が報告されていた。
研究報告ではいずれも重篤な有害事象に関する報告は見当たらなかった。
3. 医薬品との相互作用
抗凝固剤(ワルファリン)との相互作用が指摘されているが、明確な作用機序や相互作用を示す容量の根拠は見つからなかった。本製品を対象とした健常成人、一日あたり1,500mgを守って摂取する限りは安全と考えられた。一方で、一般消費者が医療関係者に相談の上で摂取を判断すること有益な行動と考え、「摂取する上での注意事項」に注意喚起を記載する事とした。 |