【既存情報による食経験の評価】
ウンシュウミカンは果肉を可食部とし、β-クリプトキサンチンは果肉に多く含まれていることが明らかとなっている。(中略)ウンシュウミカンは昔から食されているが、主だった健康被害は報告されておらず、安全であると考えられる。1)
βクリプトキサンチンには変異原性、染色体異常誘発、亜慢性毒性はなく、ADIも設定されなかった。さらに、野菜にも豊富に含まれるβクリプトキサンチンは、がんの抑制などを始めとして様々な病気の防止に有効であるため、消費者にも安全であると考えられる。2)
果皮は漢方薬の「陳皮(チンピ)」として古くから用いられており、日本薬局方に生薬として登録されている。3)
また果皮の乾燥品はカレーや唐辛子などの食品原料として広く使われている。
本品はウンシュウミカンを単一の原料とし、果皮と果肉をほぼまるごと低温乾燥後粉砕した加工食品であり、果皮にも果肉にもβ-クリプトキサンチンが含まれている。
また、本品のβ-クリプトキサンチンの一日あたり摂取目安量は3.0mgであり、その2倍に当たる6.0mg/日の長期摂取においても健康には影響を及ぼさないことが報告されている4)。
以上のことから、当該製品一日摂取目安量を摂取した場合、人の健康を害することはないと考えられる。
(参考文献)
1)「農産物の有する機能性やその関与成分に関する知見の収集・評価」結果報告(平成27年3月23日 公益財団法人 日本健康・栄養食品協会)
2)食品安全関係情報詳細(内閣府 食品安全委員会)
資料管理ID syu01650410149
「欧州食品安全機関(EFSA)、動物栄養素中の着色料カプサンチン、シトラナキサンチン、クリプトキサンチンの安全性に関する科学パネルの意見書を公表」
3)第十七改正日本薬局方
4) Yamaguchi M., et al, J.Health Sci., 2006(52)758-768, Effect of β-cryptoxanthin on circulating bone metabolic markers: intake of juice (Citrus Unshiu) supplemented with beta-cryptoxanthin has an effect in menopausal women. |