①食経験及び安全性試験の評価
本届出商品の機能性関与成分である酢酸の安全性について、既存情報によると、“国内では、食酢は年間42万 KL程度が生産、消費されており(うち約3割が家庭用)、これは平均すると国民一人あたり1日約10 mlを消費している計算になる。また、お寿司や酢の物の一人前に含まれる食酢の量は11~15 ml程度であり、多い場合には1日当たりの食酢摂取量は30~45 ml程度に達するが、この程度の食酢の摂取(酢酸として1.5~2.3 g/日程度)でもこれまで安全性上の問題とはなっていない。”と記載されている。
安全性試験として、健常者へ1日当たり750mgの酢酸を14週間摂取させた試験1)や、1日当たり4500mgの酢酸を摂取させた試験2)が報告されているが、いずれも有害事象は認められなかった。
②医薬品との相互作用について
酢酸の医薬品との相互作用について、既存情報によると、「リンゴ酢」としてではあるが、リンゴ酢の過剰摂取により低カリウム血症を発症した事例が報告されており、低カリウム血症がもとで医薬品との相互作用を起こす可能性が示唆された。しかし、1日当たり1500mgあるいは4500mgの酢酸を摂取した試験において、カリウム濃度の正常値からの逸脱は認められなかったとの報告があることから、過剰に摂取しなければ医薬品との相互作用が生じる可能性は低いと考えられる。
以上のことから、機能性関与成分の酢酸の安全性は十分であると判断した。
1)伏見宗士ら、「食酢飲料の安全性の検討」生活衛生, vol.49, No.5, 267-278, 2005
2)岸幹也ら、「食酢飲料の過剰摂取における安全性の検討」日本臨床栄養学会雑誌, vol.27, No.3, 313-320, 2006 |