クエン酸の「日常生活や運動後に生じる一時的な疲労感の軽減する」機能性の評価
【標題】
クエン酸の摂取による日常生活や運動後に生じる疲労感の軽減に関する研究レビュー
【目的】
健常な成人に対して、クエン酸を含む食品とクエン酸を含まない食品を摂取した場合を比較して、日常生活や運動後に生じる一時的な疲労感を軽減する機能を明らかにすることを目的とした。
【背景】
クエン酸には疲労感を軽減作用があると言われており、生体内ではクエン酸回路の中心的な役割を担っており、生体活動に必要なエネルギー生産に関与している。本届出品の機能性表示食品としての販売にあたり、クエン酸含有食品の疲労感の軽減に関する機能を検証するために本研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】
複数の研究論文データベースを用いて、2020年8月13日までに公表された論文の収集を行った。基準に合った論文は7報あったが、うち2報は除外対象となり、最終的に評価した論文は5報となった。
この研究において利益相反に関する申告はなかった。
【主な結果】
採用文献5報中4報で肯定的な結果が得られ、否定的な結果は0報であった。
採用文献5報においてクエン酸を780~2,700mg/日摂取した後、VAS法(主観的疲労感)及び唾液中のクロモグラニンA濃度による疲労感の評価を行った。
最終的な評価結果として、クエン酸を810~2,700mg/日摂取することにより、日常生活によって生じる一時的な疲労感を軽減することが示された。また、運動の直前にクエン酸1,000mgを摂取することで、運動後の一時的な疲労感を軽減することが示された。
【科学的根拠の質】
採用文献5報におけるバイアス・リスクは総体的に中程度と評価した。
非直接性、不精確性、非一貫性、その他のバイアスについては中・低程度と評価した。
エビデンスの強さは、VAS評価(主観的疲労感)は中(B)、唾液中クロモグラニンAの評価は中(B)、体調に関するアンケート評価は弱(C)となり、科学的根拠の質は中程度と考えられる。
限界として採用論文数が少ないため、今後も定期的に新しい論文が追加されていないか検討する必要があると評価した。
GABAの「睡眠の質(眠りの深さ)の改善に役立つ」機能性の評価
【標題】
GABAの摂取による睡眠の質の改善に関する研究レビュー
【目的】
健常な成人に対して、GABAを含む食品とGABAを含まない食品を摂取した場合を比較して、日常生活における睡眠の質(眠りの深さ)に違いがあるかを検証し、GABA摂取による、睡眠の質(眠りの深さ)の改善に役立つ機能を明らかにすることを目的とした。
【背景】
GABAは自然界に広く存在しており、野菜や果物、穀物など食品広汎に含まれるアミノ酸の一種であり、睡眠の質を改善する機能があることが報告されている。
本届出品の機能性表示食品としての販売にあたり、GABA含有食品の睡眠の質(眠りの深さ)の改善に関する機能を検証するために本研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】
複数の研究論文データベースを用いて、2020年12月24日までに公表された論文の収集を行った。基準に合った論文は6報あったが、うち3報は除外対象となり、最終的に評価した論文は3報となった。
この研究において利益相反に関する申告はなかった。
【主な結果】
採用文献3報において、GABAを100mg/日摂取した後、客観的評価(睡眠時脳波)と主観的評価(POMS2-AS、VAS、PSQI、OSA-MA)による睡眠の質(眠りの深さ)について評価した。
最終的な評価結果として、GABA100mg/日を摂取することにより、眠りの深さを高め、睡眠の質(眠りの深さ)が改善することが示された。
【科学的根拠の質】
採用文献3報におけるバイアス・リスクは客観的評価については「中」程度、主観的評価では「低」と判断した。また、非直接性、不精確性、非一貫性、その他のバイアスについては全体的に中・低程度と評価した。
エビデンスの評価は、睡眠時脳波及び主観的疲労感(VAS)では肯定的なエビデンスの質があると評価した。
限界として採用論文数が少ないため、今後も定期的に新しい論文が追加されていないか検討する必要があると評価した。 |