1.喫食実績による食経験の評価
本届出品に類似する食品が日本国内で販売されており、その喫食実績としては、日本人成人(男女の区別なし、幅広い年齢層)を対象にして、2008年より10年間、トータルで延べ36,067人に利用され、数量としては約252万本、イヌリンとしては5,115kgが出荷されているが、これまでに健康被害の報告はない。
2.既存情報を用いた安全性試験の評価
国立医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報によると、イヌリン8~14g/日までの摂取は安全性上の問題はないと評価されている。また、アメリカ食品衛生局の Generally Recognized As Safeによると、40 g/日までのイヌリン摂取においても問題がないと評価されている。
一方、Natural Medicine Databaseによると、イヌリン使用量の目安として、高トリグリセリド血症患者の通常の摂取量は 10 ~ 14g/日、高コレステロール血症患者では 1回6gを1日3回(6週間まで)、高齢者における便秘には 20 ~ 40g/日を19日間と記載されている。
国立医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報によると、人によっては、イヌリンを含む食品には重篤なアレルギーを引き起こすことのあることが記載されているが、本届出品では摂取上の注意にて注意喚起を行い、安全性を担保する。
3.医薬品との相互作用に関する評価
国立医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報によると、イヌリンは食事由来のカルシウムの吸収を増加させることが示唆されている。一方、カルシウムは保険適応となる薬剤があることから、厚生労働省の食事摂取基準で耐用上限量が定められている。そこで、イヌリンの摂取により食事由来のカルシウム吸収が促進され、カルシウムの過剰摂取につながる可能性を文献調査により検討したが、耐容上限量を上回るカルシウムの吸収量増加は起こらないと考えられた。また、カルシウムのイオン化、副甲状腺ホルモン濃度、カルシウム排泄には影響しないと考えられた。
以上のことから、本届出品の一日摂取目安量である1本(イヌリンとして1,000㎎)を超えて摂取しても、安全性に問題ないと判断した。 |