標題:最終製品「イチョウ葉エキス」が含有する機能性関与成分イチョウ葉由来フラボノイド配糖体、イチョウ葉由来テルペンラクトンによる認知機能の一部である記憶力を維持する機能性に関する研究レビュー
<背景>
イチョウ葉エキスは、ヨーロッパを中心に医薬品や健康食品として使用されている。特にコミッションE(ドイツの薬用植物の評価委員会)は、記憶障害、耳鳴り、めまいの改善に対するイチョウ葉エキスの使用を承認している。我が国においては、イチョウ葉エキス含有食品が認知機能の改善を意図し、いわゆる健康補助食品として販売されている。また、消費者庁の「食品の機能性評価モデル事業」において認知機能の改善についてB評価(機能性について肯定的な根拠がある)を得ている(※1)。
記憶力に関しては年齢とともに低下することが示唆されており(※2)、記憶力をサポートする食品を提供することは国民のコミュニケーションさらには、QOL(生活の質)の向上につながると考えられる。そこで当社製品についても記憶力について同様の効果が期待できるか検証する為に、定性的レビューを実施した。
<目的>
本研究レビューではランダム化比較試験(RCT)の定性的研究レビューを行うことにより、疾病に罹患していない健康な成人がイチョウ葉エキス(フラボノイド配糖体24 %、テルペンラクトン6 %)を摂取することは摂取しない場合と比較して認知機能の一部である記憶力に対する有効性があるか検討することを目的とした。
<レビュー対象とした研究の特性>
イチョウ葉エキス(フラボノイド配糖体24 %、テルペンラクトン6 %)
の継続的摂取による、認知機能への効果を調べた論文の中で記憶力に関する評価指標を用いた臨床試験を行っている論文を抽出した。また、その臨床試験の対象者は疾病に罹患していない成人男女とし、2015年12月以前に検索データベースに収載されている論文とした。
<主な結果>
採用した2報の論文において一部否定的な結果もあったが、複数の記憶力(日常生活で見聞きした情報を覚え、思い出す力)に関する試験項目で有効性が示された。また、特段注意が必要な有害事象は記載されていなかった。
<科学的根拠の質>
科学的根拠の信頼性を検討した結果、症例減少バイアスについて記載が不明瞭、結果がややばらついている、採用した論文の試験が外国人のみで行われている、などの懸念事項が存在したが、これらは結果に大きな影響を与える問題ではないと考えられる。また、得られた結果は前述のヨーロッパや消費者庁の「食品の機能性評価モデル事業」で示された結果と一致しており、表示しようとしる機能性に対するエビデンスは確保されていると判断した。
(参考文献)
※1. 消費者庁(事業受託者:公益財団法人日本健康・栄養食品協会)「食品の機能性評価モデル事業」機能性評価報告書 平成24年4月
※2. Paul B. Baltes , Ulman Lindenberger. Emergence of a Powerful Connection Between Sensory and Cognitive Functions Across the Adult Life Span : A New Window to the Study of Cognitive Aging ? Psychology and Aging .1997 Vol.12, No. 1, 12-21 |