【農産物の概要】
リンゴは、バラ科リンゴ属の落葉高木樹である。リンゴの原産地はカザフスタン南部とされ、トルコやスイスの遺跡からリンゴの化石が見つかっており、エジプト時代紀元前1300年頃には栽培されていた記録がある。日本へは中国から持ち込まれたが、明治時代以降に欧米のリンゴが本格的に導入され、病害抵抗性、食味、収量などの品種改良がなされ、7,500以上の品種が栽培されている。「ふじ」は農林省園芸試験場東北支場(現、農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)の果樹茶業研究部門)において育種された品種で、中国やアメリカなど世界中でも栽培され、リンゴの品種別生産高は世界一である。
【食経験】
リンゴは現在では 80 か国以上で年間約 8,463 万 t 生産され(2014 年 FAO 統計)、果物ではバナナに次いで2番目である。日本では平成 28 年度に 68.5 万t 出荷され、平成 20 年農林水産省食糧需給表によると、加工用、生食用合わせて約 153 万 t が消費されている。平成 25 年度(家計調査)によると、一世帯当たりのリンゴの年間購入量はみかんに次いで2位、購入金額は1位であった。リンゴは世界中で栽培され、食べられており、日本でも長年食され、購入量の多い果物である。平成 5 年から、松本平農協・波田町農協・山形村農協が合併して JA 松本ハイランドとして統一販売を開始となった。平成 5 年りんご取扱量は 9,810t であったが、平成 29 年度の取扱量は 3,781t となった。サンふじは平成 25 年からの5 ヶ年で 7,343t の取扱量となっているが、これまでに問題となる健康被害は報告されておらず、食経験上から安全性は十分であると考えられる。
【機能性関与成分の評価】
プロシアニジンは、ブドウ種子、松樹皮、リンゴ未熟果実、カカオ、柿などにも含まれることが知られている。特にカテキンの2~4量体は機能性が高く、また、リンゴではカテキン類が15個結合した重合体も存在することが確認されている。プロシアニジンは果肉部や摘果した未熟果に多くのリンゴ由来プロシアニジンが含まれているため、健康食品や化粧品等の素材として用いられている。また、既存のデータベースを検索した結果、医薬品との相互作用に関する報告例は確認されなかった。以上より、当該製品は安全性を有すると評価した。 |