当該商品の原料粉末であるナス熱風乾燥粉末は、10年以上の食経験を持つ国産ナス栽培品種の可食部をスライスし、熱風乾燥後、粉砕することで製造している。つまり、ナス果実の乾燥粉末である。ナスの栄養素を壊すような工程はなく、水分が取り除かれているのみとなっている。生ナスと当該製品の栄養組成を比較した結果、当該製品は9錠(2,979mg、一日推奨摂取量)あたり熱量8.4kcal/たんぱく質0.3g/脂質0.08g/炭水化物2.1g/食塩相当量0.0006gであり、なす(果実、生、日本食品標準成分表)は100g(生ナス1-1.5本分)あたり熱量22kcal/たんぱく質1.1g/脂質0.1g/炭水化物5.1g/食塩相当量0.001gであった。当該製品の一日推奨摂取量は、生ナスに換算するとナス0.5本分程度であり、当該製品は生ナスと比較して過剰摂取につながるような栄養成分はない。また、類似するナス加工食品である乾燥ナス具材は、インスタント味噌汁などに一般的に使用されており、長年の食経験がある。ナスを含む乾燥野菜は年間1,000トン以上生産されており、乾燥野菜に対する安全性は問題ない(日本凍結乾燥食品工業会)。以上のことから、ナス熱風乾燥粉末の安全性は食経験から裏付けされている。
さらに、ラットを用いた単回投与毒性試験、90日間反復経口投与毒性試験、細菌を用いた復帰突然変異試験による安全性試験も実施した。その結果、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)には一般毒性および遺伝子突然変異誘発性は認められず、安全性が確認された。また、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)を2.3 mg含有するナス搾汁粉末(生鮮ナスで1日約23 g)をハードカプセルに充填したサプリメントを12週間継続摂取した臨床試験においても、臨床上問題となる臨床所見及び臨床検査値の異常変動は認められなかった。(Mie Nishimura et.al., Nutrients, 11巻11号, 2797頁)
また、既存のデータベースや文献を検索したところ、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)と医薬品との相互作用に関する報告は見られなかった。
以上のことから、機能性関与成分であるナス由来コリンエステル(アセチルコリン)およびナス熱風乾燥粉末の安全性に問題はないと判断した。 |