【既存情報を用いた評価】
・酢酸は食品として摂取する場合は安全上問題はないと考えられる。
・酢酸は高濃度のものを摂取すると、中毒を起こす恐れがあるため注意が必要であり、高濃度の酢酸摂取事例として、30%酢酸を約100ml摂取した際の有害事例が報告されているが、本届出食品は1本あたり酢酸量として750 mg/100 mL(0.75%)の飲料であることから高濃度摂取となることはなく、また、過剰摂取となる可能性も低いと考える。
【既存情報による安全性試験の評価】
健常者へ1日当たり750mgの酢酸を14週間摂取させた試験1)や、1日当たり4500mgの酢酸を摂取させた試験2)などが報告されているが、いずれも有害事象は認められなかった。
【医薬品との相互作用について】
酢酸の医薬品との相互作用について、既存情報によると、“食品、医薬品との相互作用は知られていない。”と記載されている一方、同じく酢酸を含有する、りんご酢についてはカリウム濃度の低下に起因する医薬品との相互作用を生じる可能性が記載されている。しかし、1日当たり1500mgあるいは4500mgの酢酸を摂取した試験2)において、カリウム濃度の正常値からの逸脱は認められなかったとの報告があることから、過剰に摂取しなければ医薬品との相互作用が生じる可能性は低いと考えられる。
以上のことから、本届出食品の機能性関与成分の酢酸の安全性は十分であると判断した。
1)伏見宗士ら、「食酢飲料の安全性の検討」生活衛生, vol.49, No.5, 267-278, 2005
2)岸幹也ら、「食酢飲料の過剰摂取における安全性の検討」日本臨床栄養学会雑誌, vol.27, No.3, 313-320, 2006 |