1.食経験
「歩むチカラ レモン味」は、発売以降およそ15万本を販売しており、重篤な健康被害が発生していないことを確認しているが、届出食品の販売期間が短いため、喫食実績が不十分であると判断した。
2. 既存情報の安全性調査結果
届出食品に含まれるHMBカルシウム及びグルコサミン塩酸塩について、反復経口投与毒性試験が実施されており、無毒性量はそれぞれ、5%(雄3,493mg/kg体重/日、雌4,163mg/kg体重/日;HMBとして雄2,794mg/kg/日、雌3,330mg/kg/日)、1.67%(雄1,075mg/kg体重/日、雌1,158mg/kg体重/日)と報告されている。
また、HMB及びグルコサミン塩酸塩ともに、ヒトを対象とした臨床試験が実施されており、重篤な健康被害は報告されていない。
3. 安全性試験結果
届出食品の機能性関与成分HMBを含む原材料HMBカルシウム(「HMB-Ca」)及び機能性関与成分グルコサミン塩酸塩を含む原材料「グルコサミン」の遺伝毒性を評価した。いずれも復帰突然変異試験の結果は陰性であり、「HMB-Ca」及び「グルコサミン」は遺伝毒性を有さないと考えられた。
届出食品のヒトへの安全性を評価するために、過剰摂取試験を実施した。その結果、届出食品摂取に起因する有害事象は認められなかった。
4. 相互作用
データベース及び文献等を調査した結果、HMBについては、医薬品との相互作用に関する報告は確認されていない。グルコサミン塩酸塩については、ドイツ連邦リスク評価研究所が「クマリン系抗凝固薬(特にワルファリン)服用患者がグルコサミンを摂取すると、抗凝固作用が増幅され出血リスクが高まる」と指摘しているが、本届出食品は、健康な成人男女を対象としており、上記医薬品との併用は考えにくい。万が一、併用する場合を考慮し、パッケージに「ワルファリン等のお薬(特に血液凝固阻止薬)を服用されている方は、本品をご使用になる前にかかりつけの医師に相談してください。」と注意表示をする。HMBあるいはグルコサミン塩酸塩に関して、機能性関与成分同士の相互作用が観察されたという報告はない。
5.まとめ
機能性関与成分および届出食品の安全性試験の結果から、適切に摂取するうえで届出食品の安全性に懸念はないと考えられた。 |