当該商品のカプセルに充填のナス搾汁粉末(以下、ナス搾汁粉末)は、10年以上の食経験を持つ国産ナス栽培品種の可食部を加熱後、圧搾し、搾汁液を熱風乾燥して製造される。つまり、ナスのしぼり汁の乾燥粉末であり、類似食品の喫食実績で説明できる(機能性表示食品の届出等に関するガイドライン「第1 食経験の評価方法」に従って、以下の通り記載)。
① ナス搾汁粉末と生鮮ナスに含まれるナス由来コリンエステル(アセチルコリン)は同等(様式Ⅲ-3の添付資料(分析方法)参照)。
② ナス搾汁粉末は、加熱生鮮ナスの搾汁乾燥粉末であり、ナス固形分(主に食物繊維)以外の成分が濃縮されたもので、本質的には生鮮ナスと同等。
③ ナス搾汁粉末製造で特別な加工工程は経ていないため、生鮮ナス由来成分の影響や加工工程による影響等によりナス由来コリンエステル(アセチルコリン)が変質することはない。
また、当該製品は生鮮ナスと比較して過剰摂取につながるような栄養成分はない(当該製品の一日推奨摂取量(4粒)は、生鮮ナスに換算すると約0.5本分)。また、類似するナス加工食品である乾燥ナス具材は、インスタント味噌汁などに一般的に使用されており、長年の食経験がある。ナスを含む乾燥野菜は年間1,000トン以上生産されており、乾燥野菜に対する安全性は問題ない(日本凍結乾燥食品工業会)。以上のことから、ナス搾汁粉末の安全性は食経験から裏付けされている。
さらに、ラットを用いた単回投与毒性試験、90日間反復経口投与毒性試験、細菌を用いた復帰突然変異試験による安全性試験も実施し、安全性が確認されている。当該商品と同じナス由来コリンエステル(アセチルコリン)を2.3 mg含有するナス搾汁粉末(生鮮ナスで1日約23 g)をハードカプセルに充填したサプリメントを12週間継続摂取した臨床試験においても、臨床上問題となる異常は認められなかった。(Mie Nishimura et.al., Nutrients, 11巻11号, 2797頁、2019年11月16日オンライン出版)
さらに、既存のデータベースや文献を検索したところ、ナス由来コリンエステル(アセチルコリン)と医薬品との相互作用に関する報告は見られなかった。
以上のことから、機能性関与成分であるナス由来コリンエステル(アセチルコリン)およびナス搾汁粉末の安全性に問題はないと判断した。 |